ゲゲゲの鬼太郎
〜幻の最終回編〜


ゲ♪

















ゲゲゲの

















♪朝は寝床でぐぅぐぅぐぅ

楽しいな

楽しいな

おばけにゃ学校も〜試験もなんにもない












ゲ♪















ゲゲゲの・・・











ゲ・ゲ・ゲ・ゲェェーー!!

あんた誰だよ! 
グロいよ、グロい!









というわけで、今日は鬼太郎スペシャル(仮)ということにさせていただきます。





鬼太郎・・・彼は現在、子供達のヒーローとして認知されています。、

自在に空を飛び、敵を切り裂くちゃんちゃんこ。

命令と共に動き、敵にぶつかるリモコン下駄。

念力によって髪を針に変え、直線的な射撃をする髪の毛針。

鬼太郎最大の攻撃力を誇る、最後の武器、指鉄砲




鬼太郎はこの4つの武器を自在に操り、しかも限りなく不死であり、

仲間の一反木綿にまたがり、大空まで駆けめぐる。




だがしかし、

そういうイメージを作りあげたのはあくまでTVアニメの中での話

(最近では1997年に再アニメ化されたようです)




TVアニメと、鬼才水木しげるの原作との違いは、原作本をちらりとご覧になられたかたならお分かりであろう。

その、最も原作と違う点・・・。


それは、

このシーンを見て貰えば、自ずと分かるはずである。









下の画像は、初めて鬼太郎が、一反木綿に乗るシーン。
(コミックス3巻)





ベチャッ

鬼太郎・・・
原型をとどめていません。


目玉の親父も思わず、
「そのからだでどこへ行くんだ?」と
言っています。












そうです。

原作とアニメの最も際だった違い・・・。


それは・・・・。





鬼太郎の戦いの勝ち方だと思われます。





TVアニメの鬼太郎は、子供達にわかりやすいように明確に、

悪い妖怪はリモコン下駄や、毛針など、鬼太郎の圧倒的な戦力によって、

敗北しています。





原作の鬼太郎は、

鬼太郎が原型を止められないほどの大苦戦をして、

からくも訳の分からない逆転方法で・・・

わかりやすく言うなら、

毎話、起死回生です。






毒を浴びたり、食われたり、石にされたり、幽霊にされたり、
封印されたり、鏡の世界に送られたり、エネルギーを吸われたり、
吸血鬼にされたり、誘拐されたり、食われたり、
イカにされたり、燃やされたり、血を吸われたり、老人になったり、
反物にされたり、手だけになったり、髪の毛だけになったり、
溶かされたり、凍ったり、燃やされたり、操られたり、
漬け物にされたり、食われたり、
かまぼこにされたり、食われたり。





食われてばっかですね、鬼太郎。




世界拷問辞典か、というような
残虐行為
のオンパレードで、
毎回大ピンチです。



しかも、そのピンチを救うのは、
砂かけ婆や、子泣き爺ではなく、

目玉の親父と、ネズミ男。

二人の協力によって、無惨な姿となった鬼太郎が救われ、事件は解決します。





子供の頃、TVアニメでファンになった鬼太郎の原作を買い、読んだ僕は今でもトラウマです。




毎回、どろどろに溶かされたり、食われる鬼太郎に子供達の心が躍るはずありません。









しかし、どういったわけか、僕の弟はその原作を初版で、

しかも最終巻まで買ったようです。






最終巻。

あの膨大な妖怪、膨大なサブキャラ達を、

そして鬼太郎を、原作者の水木しげるはどのように料理したのでしょうか?



僕は今一度、読み返しました。




さて、その最終巻、最終話をみなさんと一緒に読んで行きましょう。




















本当は最終巻を語るには「鬼太郎夜話」は欠かせない話題なんですが、

長くなるので、これはまた次の機会に。


最終話には「その後のゲゲゲの鬼太郎」というタイトルが付けられている。

どうも少年マガジン連載終了後の一年半後に描かれたストーリーのようだ。




この話は、鬼太郎の物語を語る上でかかせない人物、ネズミ男の一言で始まります。


「鬼太郎、南方にでも出かけてみないか?」


どうやら、砂かけと子なきがイカダを作って、大海に乗り出そうとしているらしい。

それに便乗させてもらおうという話になりました。

鬼太郎とネズミ男、目玉の親父はさっそく、砂かけと子なきの所へ向かいます。




砂かけと子なきは、思いも寄らぬ歌で三人を迎えます。


♪やめてけれー
♪やめてけれー



こんなふうに言われると、
どんな決心の固い人物でも心が揺らぎそうです。








砂かけと子なきが言うには、
「この舟(ただのイカダ)の食料は2人分しかない」ということです。

それを聞いた鬼太郎、ねずみは・・・





鬼太郎「それなら心配ない。おれたちは宇宙飛行士のように
自分の小便を飲むからな」




ねずみ男「おらぁ 自分の大便を食って自給自足するから、
心配しねぇでくれ」


心配です。
かなり
心配です。












しかし、砂かけ、子なきはなんの心配もせず、三人をイカダに乗せ、航海は始まります。




しかし、やはりうまく航海が進むわけでもなく・・・

ある事件が起こります。





鬼太郎「おいねずみ男 おめぇ空き缶の中にためておいた
俺の小便を飲んだな





はい、鬼太郎のイメージが音を立てて、崩れおちていきます。
ガラガラと。





それを聞いたねずみ男は、

「なんだまるでおれがお前の小便を飲んだようなことを言うじゃないか。
おれはそんなに下品じゃねぇぞ」と。

「それなら、ここに干してあった
俺のうんこの干物
いったい誰が盗んだんだ




鬼太郎「お前のくそなんか死んでも食べるかい」






そこに仲裁に入る、砂かけと子なき・・・。


♪やめてけれ
♪やめてけれ







こういう妙なテンションのまま、イカダは南方の不可思議な島へ漂着します。


そこはこんな感じの絵に描いたような酋長が治める島。




酋長曰く「何千年もの間、誰にも見つからなかったこの島がついに他国のものに発見されて残念だ。

この島の掟として、発見者はこの島に住み着くか、死ぬかのどちらかを選ばねばならない」

ということらしい。




普通こんなこと言われると、思案するもんだろうと思うが、

そこはお気楽鬼太郎一行。

満場一致で「そりゃぁ、もちろん住み着くさ」とのことです。




さて、ここから、鬼太郎の島での生活が始まるわけですが、

なんとこれと言って盛り上がる場面がないのです。







水木しげるは一年半の間に宗教に目覚めたのではないか、と思うような宗教的話。

しかし、それは鬼才水木しげる




天才の面目躍如といった具合のストーリー展開を繰り広げます。




なんと、この話で鬼太郎史上初めて、繰り広げられるのは・・・












ラブシーン










きっと当時流行りつつあった東京ラブストーリ(以下略

とにかくその、問題のラブシーンを見ていただこう!







「ぼ ぼく 一目見たときから好きになったのよ・・・」



鬼太郎
鼻の穴をふくらませながら、純情です。

告白してます。










そして次のコマでは・・・。


「この島の娘はみんな情熱的なのよ」
チュー

早い、
早すぎます。

いきなりそれですか。

鬼太郎
小娘にリードされてます。














そしてその結果・・・。


ゲ・ゲ・ゲ・ゲェェェェーーーー!!
こんにちは赤ちゃん♪

鬼太郎が・・・!
鬼太郎が・・・!
ぎゃぁぁああぁぁああぁぁ!

鬼太郎がパパぁよぉ♪















と、いうことで、物語は読者を置いてけぼりにしたまま終わり、


原住民に祝福され、

なんと鬼太郎は・・・

そのままこの島に住み、初代自由酋長として暮らしているということです。
(最後のコマより)







っていうか、鬼太郎、あんた今、
日本にいない
んだね!?




何百匹と妖怪を倒し、罪もない人間を地獄送りにした鬼太郎ですが、
どうやら日本を見捨てて、現在は南方の名もなき島で暮らしてるようです。









なんども言うようですが、こういう「鬼太郎的」なものに、
ぼくは惹かれ続け、今でも鬼太郎を読むと
笑いが止まりません。
(違うか)


もどる?