|
「今日はこういう人が多いですねぇ。数字はどこも悪くないのに…」
と言われた、昨日の午後4時すぎ。
午後1時すぎに受付して、3時間経って「原因はわかりません」とは。
●
あれは午前11時ごろ。
それが最初の兆候。
「あれ?なんかお腹の上の方が張ってきたぞ」
そう思った。
その後しばらくすると、じんじんじんじんと痛くなってきた。
いや痛いというか、だるいというか、お腹の上の方がヘン。
もうすぐ12時だから、何か食べたら治るかな?
そう思ったのだが、実際に弁当を前にしても、いつもの「食べたい」気持ちがわいてこない。
「そこは胃やで」
と一緒に食べているメンバー3人から言われて、会社で常備している胃薬のソルマックを飲む。
「すっきりしてきたんちゃう?」
最初はそんな気がしたのだが、それでも食欲が出てこない。
タケノコを数片食べて、リンゴを2切れ食べるが、そこでもうギブアップ。
事務椅子を並べて寝させてもらう。
それでも調子は今いち。
ソルマックが効いてきたのか、逆に胃が暴れ出しているようで、ずっと寝ていられない状態に。
かと言って、立ち上がってもヨロヨロとしか歩けず、「う〜ん、これは第二の『救急車事件』勃発だな」と覚悟を決める。
「隣に病院があるんやから」
とアドバイスを全員からもらい、素直に従う。
●
それにしても、病院はどうしてこうなのだろう。
と思うのは、病気の時だけとは思うのだが、待ち時間が長いのなんの。
待合い室のベンチ椅子の上で、のたうち回っているぼくがいるのに、次から次にくる人の受付を先にして、次にどこへ行けばいいかの指示をくれない。
次の内科の受付に行ったら行ったで、そこでもアンケートを書かないといけない(さっきの総合受付でも初診用のアンケートを書いたばかり)。
「ちょっと待ってもらっている間に、先に検尿してもらいましょうか」
と尿をとったはいいが、それっきり。
ぼくはベンチ椅子の上で「ここで寝ころんでいいのだろうか?」「いやいやここはしっかり平然としておかなければ」と天使を悪魔が交互にささやき合う。結局は悪魔が簡単に天使を寄り切り。待っている人が少なくてよかった。
検尿、レントゲン、血圧、採血と種々の検査をこなす。
しかも、そのたびに、じっくり待たされる。
ようやく、お医者さんの前に座り、触診をしてもらう。
「ガスがたまってますね」
(うむむ。これはまさに、救急車事件の再現。しかし今回はそんなことがないように、この病院に来る前に会社の中でしっかりしてきたのだ)
だからぼくは高らかに宣言した。
「出すぎるくらいに出してきました」
●
その後、「時間はありますか?」の問いかけがあり、うなずくと点滴室送りとなる。
点滴室送りになったことで、ようやく正々堂々と横に寝ることができるようになった。
ぐっすり熟睡。1時間くらい?
だいぶすっきりして、お医者さんの前にもう一度行く(その前にもまた待たされたが)。
「どうですか? 点滴すると少しよくなったのじゃないですか?」
と、聞かれる。
しっかりその通り。だいぶよくなった気がする。
「はい、軽くなった気がします」
ここで冒頭のお医者さんの言葉が出てくる。
「今日はこういう人が多いですね。疲れからか、検査の数字は正常と変わらないのに、調子を崩されている人が多いです」
そういえば、ぼくの前に受付していた人も、若めのサラリーマン。ネクタイをきちんと締めていた。このお医者さんにくる前にも、同じようなスーツの上下を着た体格のいいサラリーマン風の人がいた。ぼくもそのうちの一人か。
「輸液を点滴で入れたので、脱水症状が改善されたのだと思います。たぶん、これで大丈夫だと思いますが、念のため、胃に膜を作る薬と整腸剤を用意しておきますね」
結局はっきりした原因がわからないまま、ぼくはその病院をあとにした。
検査代をひっくるめて、4570円なり。
●
しかしだ。
問題はそこからだった。
近頃は、病院では薬をくれない(みたい)。
病院では「処方箋」というものを渡されて、それを薬局にもっていって、薬をそこでもらってほしいという。
仕方がないので、病院を一歩外に出た。
「なんか、また…」
ぶり返してきた。
お腹がまた気持ち悪くなってきた。
「困った。しかし、ここで引き返せば、同じ時間待たされる。ここまでやっときたのだ。ここで薬をもらわなければ…」
道路も向こうにある薬局に向かおうとするが、信号は赤。
車がブンブン通る。
こんなに排ガスをまかれたら、吐いてしまうじゃないか。
やはり病気にならないと、しんどい人の気持ちはわからない。
やっとのことで薬局にたどり着くと、そこでもまたアンケート。
「お薬手帳を作りますので」
なんで、しんどい体にアンケートばかりなのだろう?
いつもは普通に簡単なことが、こんなにたいへんなことだったとは。
必死の思いでアンケートを書き、薬を2種類もらう。
ここでまた薬代。400円なり。
●
病院に行ったのに、ヘトヘトになって、会社に戻ってくる。
「顔色、まだ悪いで」
と言われたが、ぼくはさっき自動販売機でポカリスエットを買ってきたのだ。
思い出していた。遠い親戚のおじさんがこう言ったことを。
「子供が風邪ひいたら、ポカリスエットを2本くらい飲ませて、寝さしといたらええんや。そんだら治る。医者なんて当てにならへんで」
そう言ったおじさんの職業は、お医者さんだった。
右手にポカリスエットを持ち、グイグイ飲んでいくとどうでしょう。すっきりしてくるではないですか。
「こんなに元気になったよ。びよーん、びよーん」
と、ジャンプしてもへっちゃら。
さすが、ポカリスエット。
そういう元気になった姿をみんなに見せる。
しかし、続きの仕事をしようとするぼくに「はよ帰り」の言葉が浴びせられる。
ここでもまた、その言葉に甘やかせてもらい、午後6時前に退社。
●
しかし、ここからまた事態は一変する。
もう帰り道がつらいのなんのって。
またぶり返してきたのだ。
電車までの道、電車に乗っても座る椅子のない混みよう、電車を降りてからも家までの歩く道が長い…。
いつは普通のことが、これほどたいへんなことだったのか、の連続でした。
●
家に帰って、おかいさんを少し食べ、午後8時台には就寝。
おかげさまで、今日は昨日のことが嘘のように元気。
お昼のお弁当もおかわりをする勢いで食べてしまった。
昨日は一体なんだったのだろうか。
「健康はありがたいな」と思ったことと、「しんどかったら、そこで横になってもいいですよ」と言えるようになった(かもしれない)ことが収穫かな。
今回の病気でも、また一つ勉強させていただきました。。
▲トップヘ
|