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非常に残念に思う。
いや、「惜しい」と言おうか。
待て待て、「もったいない」とでも言えるのではないか。
ここではっきり言ってやる。
「3月6日の番組は史上最高の内容ではなかったか」
私論・2。
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FM京都さんで3月6日土曜日の深夜0時〜1時まで放送された『Mai-K
Baby I Like』の始まりはいつも通りだった。
「アルファーステーションをお聴きのみなさーんこんばんはー。クラキマイです、今週も始まりました『マイケー・ベイビーアイライク』、えーこの番組はわたしクラキマイのお気に入りのアーティスト…」
倉木さんが話している言葉はいつも通りだった。
しかし、少し違った。
何が違ったかというと、話しているスピードが違った。
速い。
いつもなら、もっとゆっくりと、「アルファーステーションを聴きのみなさーん、こんばんはー。クラキマイです」と一言一言話している。それが今週は、やけに早口。何か急いでいるようだ。
それともう一つ違ったのは、声。
少し高い?
かすれているとでもいうのか、ヘリウムガスを吸ったあとのような声で話している。
●
倉木さんは、いつものように1曲目に洋楽をかける。
しかし、その曲を最後まで放送するのではなく、途中でフェードアウトさせたような形でCMに入る。
CMのあとすぐに2曲目をかける。洋楽・ブリトニー・スピアーズさんの曲。
「…はい、ということで、そー、4月からなんとえーライブツアーが始まるんですけども、なんとねライブツアーに関してのたくさんメールをちょっといただいています。ちょこっとだけご紹介したいと思います」
と、お二人の方のメールを読む。1通目のメールは「4月からのツアー楽しみにしています」という、ほんとにちょこっとだけの内容だったりした。
「…そうですねぇー、こう4月から全国ツアースタートして、あの、そう体調だけはね一番気をつけたいなと思ってるんですけども。えマイケーもちょっと声が今かすれぎみなんですが。ちょっとノドにきてしまいましたねー今年の風邪はちょっと長引いてし、しまいましたが、はい」
と、風邪を引いていることを初めて話す。
この前、インターネットの公式ファンクラブサイトにある「DIARY」で書いていたことを、自分の声でみんなに伝えたことになる。
最初、ヘリウムガスを吸った時のような声と思ったが、その原因はノドにきた風邪にせいだった。
先週までの放送では、ここまでのノドの調子がおかしくなっていることに全く気づかなかった。
が、今週のこの話している言葉を聴くと、これではレコーディングはたいへんだろうな、全く進んでいないかも、ということを想像してしまう。
今まで倉木さんの体調に関しては、「あの時、風邪を引いていた」とか「あの頃は調子が悪かった」という言葉しか見たことがないような気がする。それも、倉木さん本人がいうのではなく、インタビューの途中で質問を受けたために隠すことができないために答えていたり、スタッフさんが語る裏話として読んだことがあっただけ。
倉木さんの口から現在進行形で風邪であるということを、今まで一度も言ったことはなかったのではないか。
まずそこのところで、「ややや、今週の番組は少し違う」と思った。
しかし、いつもと違うところは、その直後に待っていた。
「…え、ではーここで、今日も一生懸命、みなさんと楽しいトークを」
この直後である。
「えー、わたしは一人で話しているんですけどもぉ、リスナーのみなさん、聞いていててくださっているので、えー楽しいトークをしていきたいなと思いまーす」
どうだー。
この爆発さかげん。
「みなさんと楽しいトークを」と言ったあと、はたと倉木さんは気づく。
(「トーク」って、誰かとしゃべるってことじゃないの?)
つまり、ラジオで一人しゃべっている倉木さんは「トーク」をしているとは言えない。
しかもまして、「楽しいトーク」なんてことになると、ラジオで一人しゃべっている倉木さんが「トーク」をするだけでもヘンなのに、「楽しいトーク」をするなんてことはますますヘンだ。
と、倉木さんは一瞬にして自分で思ったに違いない。
いつもなら、そんなことは思っていても、そのまま進行する。
「みなさんと楽しいトークをしていきたいなと思います」
それだけで流していただろう。
なぜならば、そのままで流しても、実は別にヘンではないからだ。
ほとんどの人は、「トーク」なんて単語にこだわらない。
しかし、今週の倉木さんはこだわった。
一方通行の「おしゃべり」ではなく、双方向の「トーク」というものにこだわった。
自分の言った言葉、「みなさんと楽しいトーク」という言葉を瞬時に振り返り、(ちょっと待てよ、何かおかしい)と判断し、間髪入れず「えー、わたしは一人で話しているんですけどもぉ」と切り返した。
しかも、一人でしゃべっているだけではないことを説明するために、次の言葉をつけ足した。
「リスナーのみなさん、聞いていててくださっているので」
だから、
「えー楽しいトークをしていきたいなと思いまーす」
と言ったのである。
すごい。
この番組は、倉木さん一人の番組ではなく、聴いている人たちとの「トーク」なんだよ、ということを自分の口で説明したのである。
倉木さんは、冷静に自分が言っていることを聞けている。
そして、そこには意味があるんだよ、ということを言った。
風邪の熱がそうさせたのか、倉木さんは今までとは違うラジオを進行していた。
自分で、自分の番組を進めた。
倉木さんが、かけた次の曲は『SAME』だった。
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次は「ライク・イッツ・ワーズ」のコーナー。
今回のテーマは「きつかったけど、やっててよかったなぁー」がテーマ。
「ちょっと初ですね。こんな、とても長いテーマの」
と、まずコメント。
「ま、きつかった? きつかった? きつかったけれどやっててよかったなぁーっていうテーマ。そうですねぇ。これはねえ、よくわかりますね。マラソン大会。そー。ガッコでマラソン大会ありましたよわたしも。でー。何週間も前からずっと走らされて、走らされてくるんですよねー。でー。そ、これってずーと走っていくうちにだんだんその、慣れてきて自分のペースとかつかんでいって、最後、本当の本番では、ちゃんと走りきることができたりとかね、自分の実力が出たりとか、できたりとかすると思うんだけどもー」
「これはねえやっぱり、そうやってよかったなぁーっていうのはー。こう誰にでもね、例えば、いろんなことが、こー全て。やらなくちゃいけないことが重なってしまった時に、ものすごくこう、たいへんでつらい時もあるけども、なんか、なんかそういうプレッシャーを受けると、とりあえず『どうにかしよー』ってこう考えて、まず手をつけると思うんですよね。でーなんかその手をつけて、その、その時点で、あ、次の日に例えば、レポートとか宿題とかあったとしたら、今日やっとけば明日ちゃんと発表できるし、とかそういう、次の日は安心する、んだと思うんだけど。何でもそうだと思うんだけど、必ずこう自分にやった分だけ、後になって返ってくるっていう、そういう感じがするんだけども。なんかその中で、こー、やらなくちゃいけないことがたくさんあって、で、そのプレッシャーをこうポジティブに行動して、やろうという思う気持ちを持つことと、あと、そのことにこうぶつかって乗り越えていくと、次にそのつらさが来た時には、もう当然、一度乗り越えられている自分がいるから必ず、頑張れるはずだし。また、こうなんだろ、乗り越えると、乗り越えるてその分だけ、次にすすむことができて、よかったなー、やっててよかったなー、という気持ちが生まれるんじゃないかなー、なんてちょっと語ってますが。はい」
「で、わたしの場合は、やっぱり、そうだなー。こう例えばこー、やっぱりわたしの場合は詩を書いたりとか、撮影とか、あとライブ、大学のレポートとかいろいろあると思うんだけども。例えばそれがいっぺんにやらなくてはいけない、重なってしまった時に、あの、そこで、こう、パニックに陥ってしまう時もありますが。でも一つ一つ解決していって自分なりに。うん。それはなんか一つ一つ、次に乗り越えていくと、なんか、次にこういう、いっぱい重なっちゃった時でも、『あ、この前、乗り越えられたからまた乗り越えられるよねー』なんていう、そういう気持ちが生まれて、やっててよかったなーなんて、乗り越えてよかったなーなんて思いますけどー」
「そう、そういうなんか、きつかったけどやっててよかったなーっていうことは、なんか普段でもちょっとしたことでもそうなんだけど。あのー。やっぱり。何でもポジティブに、前に進んで、トライしていく気持ち、を持つだけで、いいかなーなんて思います。みなさん、一緒に、マイケーと一緒に、ポジティブにいろんなことにチャレンジしていきましょー」
倉木さん、語る語る。
熱く熱く語る。
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この週の番組が今までで史上最高だったと思う理由は、これらの「熱く語る倉木」さんが存分に発揮されたこともあった。
が、メインは、番組の最後の最後でとどめを刺される出来事があったからだ。
その出来事が起きるまでには、まだ30分ほどある。
しかし、その伏線は、倉木さんが熱く語ったこの直後にもあった。
「…そう。あのねえ。3つのテーマでね、いつも一つ選んでお話をしていくだんけども。たくさんね、いろいろいただいてて、あのー、いっぱい話したいなぁと思うんですが…」
と、倉木さんは「ライク・イット・ワーズ」のあり方に疑問を投げかけるような一言を言う。「いろいろいただいてて、あのー、いっぱい話したいなぁと思うんですが」と。
このあと、いっぱい話すために、「来週は1時間丸ごと『ライク・イッツ・ワーズ』特集の番組にする」とお知らせするのかなと身構えるが、倉木さんから出てきた言葉はこういうものだった。
「…え。いろいろ話していきたいですが」
なんじゃーそりゃー。
その前の言葉が何のネタふりにもなってない。
そのまま繰り返しただけやーん。
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私がそこで、ヒザかっくん状態でこけたのは言うまでもない。
しかし、そこでこけたのはぼくだけではなかった。
倉木さん自身もこけていたのである(たぶん)。
倉木さんは続けてこう言った。
「えー、ここでー、一曲、曲を聴いていただきたいんです」
うーん、このニュアンスわかってくれるかなぁ。
ラジオを聴いていない人に、この「間」をわかってくれという方が無理だと思うのだけど。
「ライク・イッツ・ワーズ」の改善策を出そうとして出せなかった倉木さん。
一見すると、続けてリクエスト曲に移っただけのような話なのだが、この、「えー、ここでー、一曲、曲を聴いていただきたいんです」という言葉は、すごく強い口調で言っているのよね。
それも、「曲を聴いてください」ではなく、「曲を聴いていただきたいんです」と思いっきり丁寧語で強く言っている。
まるで、(今は名案が浮かばなかったけれど、また考えておくから)という気持ちが反映されているような感じ。
そして、(わたしの話す言葉と同じく、かける曲もわたし自身の言葉だよ)、なんかそう言っているような力強さがあった。
そこで倉木さんは何の曲をかけたのか。
「これはですね、リクエスト、たくさんしてくれました…」
倉木さんは、なんと『Reach for the
sky』をかけたのだった。
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はうー。
もう時間がない。
この週の番組の一番すごかったところは、これからだというのに。
続きはまた後日に持ち越しだ〜(憶えていたら)。
と思えば、今日もまた放送なのね。
神様、どうか忘れませんように。
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