普段はにこにこした顔で愛嬌いっぱいですが、トビハゼだって怒ることもあります。人間のような顔の表情でなく、背ビレで怒りを表現します。自分の体を大きく見せて威嚇するという意味もあります。トビハゼ同士だと、背びれのアクションで相手に感情を伝えているようです。
怒ったときの段階は、次のようになります。
上のすべてがいつも怒るとは限りません。たいてい1か2くらいの段階で決着がつきます。 「あのさ〜、イラつくからちょっとどいてくれる? 」という時は、第2背びれだけを立てて見せつけるということもよくあります。 繁殖期のオスは、自分の巣を守る時は真剣なので、たいてい追い払うまで続きます。ただし相手が小さかったりすると3と4は省略されて、追いかけます。 上の画像では、巣を作ろうとした場所でヤマトオサガニが餌を食べているので、「ちょっと、そこどいてんか!」と怒っている。でも怒り度はそんなでもないので、第一背ビレだけを立てている状態です。 不機嫌なときは第2背ビレだけを立てて、うろうろすることもある。これは順位が劣位になりやすい小型個体でよくみられますが、大型の個体でもときどき観察されます。
怒りんぼさんのインディアン。背びれを立てるだけでなく顔の部分も少し黒ずんで、はっきりした威嚇行動をとっています。インディアンに特有ですが、興奮すると、胸ビレに血のような赤い斑点が浮かびあがります。この画像では見えにくいですが、非常に明瞭な赤斑紋が観察できました。
動画で、動きを見ると感情が伝わってきますよ。 個体の大きさが違うと小型個体が逃げまどいます。(Gif-anime 250kB:Click here!!)
大きさが同じくらいだと追いかけます。(Gif-anime 300kB:Click here!)
たくさんの個体同士でえさをめぐって威嚇します。(QuickTime 743kB:Click here!)
これはインディアンマッドスキッパーのケンカです。2匹とも、餌の取り合いで真剣に怒っているので、第二背ビレまで立っています。手前はオスなので、第1背ビレの先がのびています。奥はメスなのでそれがありません。でも、メスの方が体が大きいので、このけんかはメスの方が優位です。 トビハゼ同士の場合、たいてい体の大きさで勝敗は決まります。大きさが似ていると、けんかも壮絶になってきます。
Copyright (C) Mudskipper World, All Rights Reserved.