森 石 沢
黒部 森石沢(もりいしさわ)
2011年9月24日
| 雨で大増水している黒部川を見て予定していた遡行を取りやめての転進だった。4時に宇奈月を出発。かまぼこトンネルを利用し一時間ほどで森石沢出合に着く。寒いので上下ともカッパを着込む。白み始めた対岸の山並みを眺めながら20分ほど仮眠する。 5時15分、赤い頭巾の仏石に手を合わせ出発する。この寒さでいきなり泳ぎかと思うと気が滅入る。トロッコから見える大きな滝の上までは巻道がついており苦労なく滝上に降りる。 谷へ降りてびっくり!酷い荒れ様だ。最初に7mほどの堰堤が登場する。堰堤右際の岩をチムニーっぽっく登り始めるがスタンスが微妙になったので降参する。見た目は簡単そうだがまだ体が寝ているようだった。容易そうな左岸からの巻きを試みるが、どんどん高みへ追い上げられるので再び谷へと戻る。 |
滝が連続し落差が激しい


| 滝は連なるが瀞や滝釜はなく川床はガレガレである。以前あった水路が完全に無くなっている。水流際のスタンスを拾ったり泥壁を這い登ったりしながら進むと谷は一旦河原っぽくなるが、再び落差が出始める。右から20mほどの顕著な斜滝が入る。 |




| 10m滝を越えると水流がぐっ減り谷は一気に高度を上げてゆく。ここで熊に威嚇される。水を確保し涸滝を登る。時間はまだ7時すぎ。 |



| 涸れた凹状を登る。 これもまた途中で登れなくなり樹林帯へ逃げこむ。 ここから尾根までが意外に距離がある。 |

| 40分ほどで尾根に出る。向こう側に弥太蔵谷の尾根が見える。真下にはその支流があってそれを下れば最短で戻れるはず。ただ、今回は尾根を辿りたかったので左側(西側)へ進む。途中途中に古い踏み跡らしきが現れる。これは弥太蔵谷への入渓ルートも兼ねたかつての猟師道であろう。 尾根は一旦上りまた下る。そしてまた登る。次第に平坦になりここが森石山と思われた。ここでサルの群を見る。剱で傷めた右足が再び痛み出したので三角点は探さずそのまま尾根伝いに下る。踏み跡っぽいのはずっとあったが明瞭ではなく、歩きやすいところを選んで歩くとそこが自ずと道っぽくなっていた。弥太蔵谷側はスッパリ切れているので常に黒部側の斜面を歩く。途中からやせ尾根になり岩と松の凹凸が激しく歩き難くなる。尾根はそのまま谷へ向かうので左折し枝尾根に移る。そこには明瞭な踏み跡があった。やがて踏み跡は藪に消える。あとは眼下の赤い橋を目指して一直線に降りるのみ。 ここでまたサルの群に出会う。今度は人馴れしたサルのようで人間の存在を無視しているようだった。よく見れば、この前トロッコ電車の撮影ポイントで見た手を怪我してる小猿だ。落ちているどんぐりを剥いて小猿へと放る。 |







| さて、容易く下山できると踏んでいたが、右足の踏ん張りが利かなくなりペースが落ちる。時々藪に嵌ったり滑ったりしながらも狙いの下山ポイントへ方向修正しながら下る。営業中のトコッロ軌道へ降りないよう注意しなければならないからだ。何度も方向を確認し修正しながら車道トンネルの入口へと無事降りる。駐車場へ戻った時刻は11時10分。足がガクガクだった。 |

| いつの豪雨か分からないが谷はかなり埋まった様子だった。 せっかくの遡行が単なる藪山登山になってしまったが、 これも道なき登山の宿命なんだろう。 |
