エキナセア ● 現在の体調を分析するために必要な人体生理学 人体生理学については、ここでは詳しくお話できませんが、人体を身体の構成レベル、生命の維持、ホメオスタシスというキーワードで大まかな枠組みを示すことができます。人体のすべての機構が究極的にめざすところは、生命を維持することにあるという点を基本にして、それを達成するために、人体の仕組みや生理がどうなっているのかを理解することが重要です。ここでは、植物の持っている力が、人体の仕組みや生理とどう関わりあっているのかを理解していただきたいと思います。 人体は、受精卵という一個の細胞から、分裂を繰り返し、形態の変化をしながら、組織、器官、器官系を形成します。そのため、これらの器官系は、生命を維持するために、おのおのの機能を分担しながら、しかも、それぞれの連携が保たれています。その連携は、神経系や内分泌系などによって調節され、ホメオスタシスという制御機構により、全体として統一のとれた独自の生理機能をいとなむ個体をつくっています。 しかしながら、いかに高度な制御機構を備えた人体でも、生存のためには、最低限必要な条件、生存のためのニーズと呼ばれる要件が満たされないといけません。 ほとんどの疾病は、ホメオスタシスと呼ばれる制御機構の失調の結果であるといわれています。現在の体調が、どのような原因によって引き起こされ、その結果器官系にどのような影響を及ぼしたのか、また、そのような原因がホメオスタシスにどのように影響を与えているのかを考慮しなくてはいけません。 そのため、人体の生命維持のために機能の分担された器官系の仕組みや生理、また、植物がそれらとどのように関わり合いがあるのかを知ることが重要となってきます。植物が、この自動調整機能にどのような影響を与えるのか、ということが大切です。 いろいろな原因によって、人体に歪みが現れ、おのおのの器官系やそれらの間の連携にも影響を及ぼし、ホメオスタシスという恒常性と自然治癒力にまで影響を及ぼした結果が、疾病となって現れることを理解しなければなりません。 それらの原因分析をすることで、その原因に一番適した対応が取れることが、疾病の予防にもつながります。そのため、植物療法の観点から、強力な植物性治療薬の効果をもった植物ではない、長期に利用しても問題の少ない緩和な植物や中間領域の植物を、身体の不調や肌の改善のために用います。 現代医学で利用されている薬の大半は、植物から取り出され、初期の頃は、植物の抽出物だけが原料として用いられました。化学構造の解明が進み、現在の薬は人工的に合成され、丸ごとの植物の持っている、毒性を和らげる成分が失われています。 ここでご紹介している植物療法は、医師の行うような治療行為に植物を用いるのではなく、このような人体の仕組みや植物に対しての知識と技術を習得して、本来人間の身体に備わっている恒常性と自然治癒力に働きかけ、疾病の予防、保護、手当をすることを目的としています。