露出時間はどれくらい?

film 露出時間は、フィルムの感度や空の明るさ、レンズの絞りや焦点距離、撮影コンセプト(例えば、星の動きの軌跡を表現したい場合)等によって大きく異なります。
星の軌跡によって星座を表現する場合、露光時間が長すぎると日周運動や時間の流れの表現に重点が置かれてしまいます。これはこれでまた楽しいものですが、コンセプトを星座の表現におくならば、標準レンズでは20分以内の露出にした方が良いと思います。

星を点像で表現したい場合、露出時間(単位:秒)の上限値は下表を参考にして下さい。

ISO=400のネガカラーフィルム使用
焦点距離赤 偉(/deg)
 020406070
20mm2122274160
28mm1516192943
35mm1213152434
50mm 8 9111624


星を点像にするための露出時間上限値について

天体は1日に角度で約361(deg)動きます。これは、0.00418(deg/秒)に相当します。
今、画角を(deg)、その画角に対するフィルム面の長さを(mm)、フィルム銀粒子1つの大きさを(mm)としましょう。
フィルム面上で銀粒子の直径以上に星像が動いてしまう時間(=点像に写すための理論最大露出時間)(秒)は、

 = ×/(0.00418×) ・・・・・・1)    となります。

 例えば35mmカメラで、焦点距離50mmのレンズ、銀の粒子経=0.03(mm)のフィルムを用いた場合、各数値は以下のようになります。
  = 39(deg)・・・・フィルム長辺方向の画角
  = 0.03(mm)
  = 36mm・・・・・・・35mm用フィルムの長辺方向の長さ
この数値を1)式に代入すると、=8(秒)となります。

この値は天の赤道上の場合で、赤偉によって理論最大露出時間は変化します。
赤偉θの天空では、星の見かけの移動速度はcosθ 倍となりますので、1)式は

 = ×/(0.00418××cosθ) ・・・・・・2)    となります。

ここで、はフィルムのフォーマットには無関係で、レンズの焦点距離のみに依存します。つまり、点像に写すための理論最大露出時間は、レンズの焦点距離、対象の赤偉θ、フィルムの粒子径の3つにのみ依存することになります。
現実には、レンズの収差やその他の理由で理論最大露出時間を越えても点像に見える場合が多いです。やはり実際に撮影してみることが重要です。
上表はISO=400のネガカラーフィルムを想定し、=0.03mm として算出した計算値です。超高感度フィルムでは、=0.05mm 程度です。固定撮影によって星を点像で表現したい場合、露出時間を大きくできる点でも超高感度フィルムは非常に有効なフィルムなのです。

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