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1996年1月31日04時50分(日本時間)、鹿児島県の百武祐司氏はてんびん座に光度11等の星雲状天体を発見しました。これこそが後に世界中を驚かせることになった世紀の大彗星、百武彗星(1996B2)だったのです。小天体の軌道計算の世界的権威である中野氏が算出した結果は驚くべきものでした。約2ヶ月間地球に向かって真っ直ぐ進み、3月25日〜26日には0.1天文単位というニアミスとも言えるほど接近することが分かったのです。 「最接近時の光度は0等、5度程度の尾が肉眼でも見えるはずだ」 天文フアンは久しぶりの肉眼彗星出現に大いに期待しました。 ところがこの予想は大きくはずれ、光度−2等、長さ100度の尾が天空を真っ二つに分けるという世紀の大彗星に成長しました。彗星核の一部が崩壊して、尾の中にもう一つ彗星のある珍しい現象も認められました。尾の形状を刻々と変化させ、百武彗星は天空をアッと言う間に駆け抜けて行きました。 |