バイク&フィッシング/九州編

 bike touring

■桜島は燃えているか? 849km 2004/4/5〜6 SUN〜


走行ログ

 予報では昨夜から降っていた雨も上がり、朝から晴天だと言う。現実は雲の進み具合が遅れているようで、もうすぐ8時になろうとしても若干の雨が残っていた。今日と明日の天気予報では晴れの予想なので、鹿児島県の桜島を目指し出発した。

 大宰府ICから桜島近くまで高速道路を利用して一気に時間短縮を図る予定だった。過ぎ去っていくリッターバイク達は追い越し車線を軽快に120キロほどで飛ばしていく。思いのほか風は強く体を硬直させながら進み、最高速も90キロほどが精一杯の状態となった。サービスエリアでバイクから降りると、力の入れすぎで足の付け根の筋が固まって痛い。だんだん痛みが激しくなり、船津インターで降りることにした。

 雨も上がり強風だけが残る中、とにかく南へと進んでいると、一風変わった道と風景が飛び込んできた。一帯は造園業者ばかりが住居を構えているようで、細く曲がりくねった道や小さな交差点にはそれぞれの行き先が示してあり、一旦停止して考えないとならない道だ。人の気配は全くなく、アメリカ風の大きな庭を持った家もあれば、日本式の庭園を持った昔風の家もあり、一帯を抜け出すのに方向感覚が麻痺して不思議な町だった。


曲がりくねったロードを振り返って

 細い道を間違いながら九州自動車道を縫うように進んでいくと、やっとまともな国道にでくわした。このR443は日曜日のためか、交通量も少なく適度なカーブもあり、楽しく60キロほどでトコトコ走行できた。今日初めての快適路だった。そのまま進んでいくと熊本市内に戻ってしまうため、人吉方面に向かう県道25号を南下した。


県道25号の大通峠

 大通峠から振り返って見ると、時折雲の切れ目から見える、太陽光線に照らされた景色は見事だ。さらに、もっと早くに天候が回復していたなら、遥かかなたに見える熊本市街が山の谷間に映し出されて素晴らしかったに違いない。


えびの市のラーメン屋

 県道が終わりに近くなってきて「五木」という地名が出てきた。五木ひろしに関係があるのか。なんて馬鹿なことを考えていると、やや子をおんぶした看板が出てきた。もしや「五木の子守唄」発祥の地!?ぼんぎりぼ〜ん♪
4月1日オープンのしたばかりの綺麗な道の駅で確認しようとしたが、小さな駐車場は乗用車で満杯の状態で食事も出来るのかも分からず、空腹を抱えてさらに先へ急ぐことにした。
 
 とにかく腹が減ったのでそのまま霧島方面へは行かず、人吉市まで行けば何かあるだろうとわざわざ西へ逸れていった。そうこうしているうちにいつも4時ごろまで食べることが出来ないのが最近のパターン。今回も入りやすい店が無くて、さらにえびの市まで足を延ばすことに・・。


霧島目指して快走路

 えびの市までの国道にはそれほど期待していなかったが、併走している高速が7キロに渡るトンネルがあることからも、かなり高い山を登っていくことになる。側道の幅も大きく取り巨大なループで高度を稼ぎだすこのR221は景色もすばらしく、えびの市を通して見える霧島連峰は、感動的でもあった。 ただ、登り車線にしか展望台がないので写真に収めるには、かなり進んだ分離帯が切れたところでUターンしなければならない。


山肌に溶け込む野生?鹿

 霧島バードラインのヘヤピンカーブを下っていくとキャンプ場が開けてきて、道路わきの山肌に鹿が群れを作りたたずんでいた。始めは一頭だけが目に入り、バイクを止めるとさらに一頭いて、場所を移すと5、6頭の鹿の群れが山肌の色に同化し隠れていた。普段の山岳部ツーリングでも鹿が居ることに気がつかないだけかも。


えびの高原温泉「足の湯」


地球は生きていると

 えびのスカイラインを通り霧島を下っていくと、急に硫黄の香りがした。次のカーブを曲がると温泉が地中から激しく噴出して、有害成分も含まれている旨の看板が立ててあった。これ以外にも時々硫黄の匂いがすると山肌から蒸気が吹き出ていて、特に激しいところでは「硫黄谷」という地名が付けられていた。なるほど。

 こんなに湯量が豊富であれば、さぞ湯質も最高であろうと、一風呂浴びようかと考えたが、霧島温泉郷はホテルの内湯しかないようで、公共温泉が好みの私は今回も入ることが出来なかった。どうしてもホテルの温泉に入るのに、「入浴できますか?」と許可を得て入らしてもらうような感じがしてしまう。


滝つぼも白く温泉成分


いいね〜霧島をバックに

鹿児島県隼人町にて1万キロ!達成のVサイン

 5月にジェベルを購入してから11ヶ月が経過し、鹿児島県隼人町の東郷交差点で1万キロに達した。エンジンは快調、トラブルなしで楽しいバイクライフを送らしてもらっている。たまに他のバイクに目移りするが、速度域6〜70kmほどで走っていて気持ち良いのがこのバイクの特性。


影が伸び日没まであと1時間


桜島をバックに沈む夕日


日暮れのひととき

 国分市より桜島までのR220を南下。桜島をバックに夕日が沈む光景を見たくって日没の太陽を狙った。水平線に少し雲が残っていて、残念ながら一番輝くころには見えなくなり、沈む前に少し赤黄色の夕日が出迎えてくれた。

 夕暮れ時ののんびりした時間が取れて、気分は上機嫌♪。長渕剛のウォウ、ウォウ、ウォー♪「いつかの少年」などを口ずさみながら、彼方に投影する桜島を見ながら時間が許す限り進んでいった。


九州初の温泉はココだった

 国分市に入りインターネットでビジネスホテルを探していたが、料金が明記していないものや6千円以上と高いものが多く、隼人町に到着してすぐに目に付いた格安料金の日当山温泉センターに決定した。入り口から想像するより建物は大きく、突き当りには、日帰り温泉並みの温泉が付いていて、九州に来てからはじめての温泉となった。無色透明で肌がすべすべとして、いわゆる「美人の湯」の感触だ。夕食は時間的に無理だということで朝食だけをお願いして近くの居酒屋に出向いていった。

 鹿児島で酒と言えば「芋焼酎」。地元密着の居酒屋だったせいだと思うが、キープオンリーで基本的にショットのグラス飲みは無く、一杯づつのお湯割りを注文するとカウンターの客に頼んで別けてもらっていた。九州へ来る前はビール(安いほう)が9割だったが、こちらへ来てからは焼酎が9割を占めるまで逆転し、臭かった芋にも慣れて、芋焼酎がスタンダードになってしまった。


綺麗なスギの木から見える霧島

 二日目の絶好のツーリング日和に感謝しながらも、もう一日休暇があったらと思いながら国分市から北へ進路を取った。当初の漠然とした計画では、桜島を一周し佐田岬をめぐって帰る計画だったので、福岡からだともう一日余裕がほしい。桜島周辺へはやっぱり連泊でこないと・・。


 澄み切った空気で遠くの山々がクッキリと映るなか、もう一度、別ルートで霧島のやまなみを目指して進んで行った。だが、やはりルートを外れてしまい、気が付けば目的の霧島から遠ざかってしまっている。南からのルートを走行し違った景色を堪能したかったので非常に残念だ。今から戻ると相当なロスとなるので、また今度南へ来たときには必ず寄るってことで先に進んでいった。


休息中のバイク

 出来るだけ山間部を通り、九州の真ん中を福岡まで抜けていくため、次の目標地「足かがすくむ断崖が続く」というR265を進んでいくと、月曜日のため時間規制されたり、がけ崩れのため通行不能などからまともに走れず何度も迂回路をまわった。

 だが、R265も阿蘇に近づいてくるほどに道幅も大きくなり、景色の良い快走路に変化していった。九州中央部より南側の通行止めなどされるような狭い区間は、期待していたほど開けた眺望もなく、ただの曲がりくねった道で面白くなかった。


R265箱石峠より阿蘇を

 阿蘇山の東側のR265は南へ下るルートを取ったことがあるが、北上するのは初めてだ。この方向から進むと阿蘇山も連続的に捉えることができ、下りの景色が美しいと全体が見渡せて良いルートとなる。方向が変わるとその道が別の顔をもって迎えてくれることがあるので、見るべきものが無かったR265の南部は、南下すると面白く変化するかもしれない。


長湯温泉の公共の湯

 久住山の真下に位置する赤川温泉へ入ろうと右へ進路を取った。噴煙を吐く久住山のすぐ下にある温泉なので、濃厚な湯質が味わえると期待していた。
 専用道のような急な坂道を一直線に久住山めがけて登っていくと、一番奥の突き当たりに山荘のような赤川温泉に到着した。温泉は山荘の内湯にあり、その駐車場は宿泊者専用となっている。バイクで上の駐車場まで上がって行くも、すでに車で一杯の状態で、日帰りの温泉客は100mほど下にある登山者の駐車場に止めないといけない。下の駐車場に止めて上まで歩いて行こうと考えたが、温泉が営業しているかもわからないのでここでの入浴をあきらめた。

 さて、次はどこへ・・?
さらに東へ行くと長湯温泉がある。ここから20キロは東へいかなければならない。しかし、温泉に漬かった開放感を思い出したこの旅は、一日一風呂浴びないといけなくなってしまった。

恐怖の回転柵
 長湯温泉は日帰り客も気軽に入る事ができる温泉が多く、河川敷にある無料の露天風呂や公共湯もあり、その中の「ながの温泉」を探した。ガイドブックに載っている位置を見ても分からず、地域の案内板を見てもとうとう発見できなかった。
どこだー!
 ならば公共の湯に入ろうとバイクを止めて入り口に向かうと、公衆便所のように人気が無くて鉄格子のようなパイプがドアに設置してある。中も暗くて休業中か閉鎖されているのか。よく見てみると、ドア越しに見える下駄箱に一足のシューズが入っていた。忘れ物かとも思ったが、パイプをまわしてみると一方にまわせることが分かった。お金を用意して回転部に体を入れて、腕を体にピタッと寄せてカニのようにドアまで回っていくと、鉄格子は止まる。卑屈な状態でコインを側面の投入口に入れるとドアが自動で横にスライドし(少し感動!)一名だけが入場できる仕組みである。

 なんとも大掛かりな仕掛けだ。入り口には不正入場は許さない!などと書かれていて、よっぽどタダで入られるのが嫌なのか。入浴料200円の無人化された公共の温泉であった。

やまなみハイウェー


ミルクロード

 ミルクロードと呼ばれているのは、牛が放牧されて牛乳からきたのか。高原を縦走するワインディングロードは全く車が来ないときもあり、すっ飛ばしていくばかりではなく、一服して牛のように遠い水平線を見つめてみたい。


久住山噴火中

 初めての道を進んだので、現在地やルートが分からず目的と違う方向に進むことが多かった。その点、高速道路のサービスエリアでもらった広域地図は進むべき方向を知るには非常に役に立った。ツーリングマップルだとページをめくって辿っていかないと、この先の行き先や、行き先からの現在地が分からない。

 カーナビも正確性を持たせるには、リモコンの入力を頻繁にしないとならないので、バイクツーリングでは間抜けなパートナー的な感じだ。今回のように九州をひたすら南下するような場面では、先の情報が見ることができる「ツーリングバック」に装着した地図が良いんではないかと思った。

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